コミュニケーションが苦手な人は、「質問」で失敗することがよくあるようです。対人関係を豊かにする会話のテクニックとして、聞き役に徹するとよいという話がよく聞かれます。
人は自分の話を聞いてくれる人に好感を抱くもの。そのためにも質問を活用して話題を提供していくことはメリットが期待できるでしょう。そこで今回は、とても雰囲気のよい会話のために知っておきたい、人にしないほうがいい質問についてご紹介していきましょう。
コミュニケーションが苦手に感じる理由
人と話すのが得意ではないと感じる人は決して少なくありません。苦手意識を持ってしまうのは、次のような理由が挙げられます。
傷つきたくない
コミュニケーションは他人と共通点を発見したり、お互いの価値観や考え方を共有したりするための手段。恋愛やビジネス、友人関係など、自分以外の人とコミュニケーションをとることは自己成長にもつながります。
しかし苦手に感じることも事実で、その理由として傷つきたくないことがまず挙げられます。コミュニケーションを通じて自己開示したら相手に否定される、または嫌われるなど、ネガティブな結果を招くこともあり、それならコミュニケーションをとらないほうが無難に。つまらない話題で相手が喜んでくれなかったというだけでも傷ついてしまいますよね。
価値観の違いが受け入れられない
コミュニケーションが苦手に感じるのは、相手の価値観を受け入れるのが大変だから。自分と同じ感覚の人でないと違和感があり、会話に集中できなくなります。興味のない話題だとつまらないのは当然のことですが、コミュニケーションは相手の立場も理解しながらお互いに意見交換することが理想的です。
全く価値観が違う相手だと話をする意味を感じられなくなってしまうので、コミュニケーションがとてもネガティブなものに感じてしまうのです。また人の言っていることを理解するのが簡単ではないことも苦手に思う理由。
考え方が違う人の発言は理解に苦しみます。場合によっては誤解が生じ、相手に対する気持ちが変わってしまうこともあるかもしれません。
恥ずかしい
コミュニケーションが恥ずかしいと感じる性格だと、相手から話しかけられるまで何もせずに待ってしまうでしょう。人に質問されるのが怖い、自分の意見を伝えるのが恥ずかしく、本音で対話することができません。
恥ずかしいのは自分がどう評価されるか意識しすぎていることも理由になるでしょう。「話しかけて無視されたらどうしよう…」と思うと、失敗する自分がとても恥ずかしく感じてしまうのです。
共通点がない
コミュニケーションが苦手な人は、相手と共通することを見つけるのが苦手です。一緒に盛り上がる話題を見つけるまでが一苦労でプレッシャーを感じるため、会話は相手任せになってしまいます。
自分から話題を出すことはなく、会話が広げられないタイプ。話をしてもあまりインパクトがない人に思われ、話しかけられることも自然と減ってしまうかもしれません。
共通点を見つけることは簡単ではなく、偶然の一致を見つけようとするとなかなか上手くいかないものです。気持ちを楽にしてみると、思いがけず楽しい話題が見つかることもあるでしょう。
感情的になりやすい
コミュニケーションが苦手な人は、感情的になりやすい特徴があります。自分と考え方が違う人を見つけると機嫌を悪くする、逆に話が合う人ならテンションが上がるなど、感情のコントロールができずとても疲れてしまいます。
結果的に相手の意見を聞くのが嫌になり自分の話ばかりに。それでは聞いている人はつまらなくなってしまい、周囲の反応の少なさが自信喪失につながってしまうかもしれません。
人にしないほうがいい質問とは?
コミュニケーションが苦手な人は、聞き役に徹することで自分が話題を提供するプレッシャーはなくなります。聞き上手になれればさらに良好な人間関係が築ける可能性がありますが、その際に注意したいのは他人が困惑する質問があること。
そこでコミュニケーションが苦手な人に知っておいてほしい、人に聞かないほうがいいことについてご説明しましょう。
年齢
年功序列が常識となっている日本文化。初対面の人やよく話す相手に「年齢」を聞くこともありますよね。女性に年齢を聞いてはいけないというマナーがよく知られているように、これから付き合いを考えている人には「おいくつですか?」という質問はできるだけ避けるべきです。
なぜ年齢を質問するのはNGかというと、実年齢と見た目年齢の違いを知られたくないことがまず挙げられます。とくに女性は若々しく見えるよう工夫しているので、年齢を答えるのが嫌という人は多いでしょう。
また年齢は上下関係を決定してしまう材料にもなりますので、年齢を知られると立場が逆転する不安を抱く人もいるかもしれません。
職業
「お仕事は何ですか?」という質問は定番にも感じますが、質問されると答えにくい人も中にはいるようです。職業から話題が広がり共通点が見つかる可能性はありますよね。
しかし人によっては、職業を聞かれることと収入を関連づけられる、または失礼な質問に感じる人もいます。意識せず他人に聞いてしまう質問ですが、知りたい場合は相手から質問された時にお返しに聞くようにしましょう。
独身か既婚か
独身か既婚かという質問は、何でも話しやすい雰囲気になればできるかもしれません。しかしよく知らない人に「ご結婚されていますか?」と質問するのは、少しプライベートすぎて不快な気持ちになる人もいるでしょう。
年齢が若い人なら「今付き合っている人がいるかどうか」の質問と同じ。ストレートに聞きたいことではありますが、マナーをわきまえて会話の中で判断する、もしくは結婚指輪をつけているかどうかチェックすることが無難かもしれません。
健康状態
健康に関する話題は、人によっては触れてほしくないこともあるでしょう。自分以外でも、家族の健康状態について質問されると答えにくく感じる場合もあります。
たとえば子供が具合を悪くして家にいるという状況。風邪を引いただけなのか、それとも深刻な病気なのかはわかりません。相手が曖昧な回答をしてきたり話題を避けたりする時はしつこく質問しないこと。体調が悪い人には「お大事にしてください」と優しく気持ちだけ伝えておきましょう。
政治や宗教に関すること
政治や宗教の話題は、世界共通で他人に質問してはいけないジャンルになっています。とても繊細な話題なので、相手と食い違いがあると今後の付き合い方にも影響があると考えられます。
派閥が多い話題なので、共通点を見つけるためなら避けたほうが安心。政治の話はとくに男性が好むジャンルではありますが、よく知らない人を相手にいきなり質問するのはあまり好ましくないかもしれません。
収入
「給料はいくら?」という質問は、いくら仲がよくても躊躇しますよね。収入はその人の評価にもつながること。また暮らしぶりをイメージしたり、経済感覚を判断したりするために質問することもありますので、少し立ち入った話になってしまいます。収入は職業を質問するのと同じく、初対面では避けたい質問です。
まとめ
コミュニケーションが苦手な人は、相手が誰でも話題にできるネタを持っておくことも自信をつけるコツになるでしょう。質問内容はテレビの話や食べ物の話、天気の話、旅行の話など、誰もが平和に語れるものが安心です。
異なる意見があっても最初は相手の意見に共感すること。心の距離をなくすと、自然と会話も楽しくなってくるでしょう。